■84.9.21(アレナ・メヒコ)UWA世界ヘビー級選手権試合、vsシェン・カラス戦にて。
この日のUWA世界ヘビー級王座の防衛戦は、UWAのライバル団体であったEMLL(現CMLL)のルチャ・リブレ生誕30周年大会として行われたビッグ・マッチの目玉カードのひとつとして
UWA世界ヘビー級王者のカネックがライバル団体EMLLの聖地のアレナ・メヒコに乗り込んで、そのライバル団体のエースであり、同団体の現役ヘビー級王者であったC・カラスの挑戦を受けて防衛したわけですが(結果はダブル・ピン・フォールの引き分け)。
この時のこのカードを日本で例えますと、支持率が高かった新日本のエースであり、その新日の一番権威があるIWGPヘビー級王座の現役王者であるアントニオ猪木が、ライバル団体の全日本の聖地の日本武道館に乗り込んで、その全日のエースであり、その全日で一番権威がある王座の現役王者であるジャイアント馬場の挑戦を受けて引き分けて防衛した……という事なんですね。
日本で他団体のエース達がぶつかり合うのが実現するのは、この84年からだいぶ経ってからになるわけですから、こんなカードが、頂上対決が、しかもタイトル戦にて実現してるメヒコってある意味でプロレス先進国でしたね。
そんな背景を考えたら明らかに格下のC・カラスに完全勝利できないのも充分納得したうえでこのカードの重さ、並びにやり切ったカネックにまたまた感服してしまいました。