さて今回はスイングする選手と相対して、まるで噛み合わない、カネックが全く苦手としていた、または苦手にしていたと感じられた選手を挙げてみたいと思います。
★エル・アダウス
76~77年頃にUWA世界ライト・ヘビー級王者としてならした元マスクマンでだった選手らしく、かなりの実力者だったようで77年にカネックが地元のビジャエルモサで連続挑戦して失敗して、さらに再挑戦してまた敗北を喫したそうで。
まぁ、プロレスは真剣勝負ではないので結果だけ見て負け越してる=苦手なわけではないのですが、このエル・アダウスという選手、写真で見る限りただ者ではない雰囲気が出まくってるんですよ。
目に黒いメイクをほどこして、かの北斗晶を彷彿させるようなダークなメイクで、頭にはインドのターバンみたいなものを巻いてちょっと風変わりな出で立ちなんですね。
しかも早い時期にレスラー稼業をとっとと引退して、その後、歌手に転向したという…。
この経歴はまさにただ者では無いですよネ。
ちなみにプロレス好きで知られる芸人のケンドーコバヤシさんが、以前にプロレスを語ってる番組で『ルチャはタイトル戦はガチで…』みたいな発言をされてたんですよ。
全日本女子プロレスでは80年代半ばから後半くらいまで?新人・若手同士の試合とタイトル戦の試合はあらかじめ勝敗は決められないガチで行われていた事が明るみになってますが、
メヒコではタイトル戦の際はちょっとしたパンチやストンピングすら厳重注意されるくらいに反則はご法度であり、試合内容もグランド・レスリング、グランド・テクニックなどの技術で競い合わなければならない裏掟がある事が知られてますよね。
さらに思い返してみるとメヒコでは地味な選手が王者に君臨している事が多々あったなぁ、なんて感じでメヒコではタイトル戦はガチという説も本当かも…と思いかけたのですが
……いやいやいやいや、それは無いだろなぁ。
そうは思えない結果のほうが圧倒的だし、そもそもメヒコでは階級がたくさんあるわけで、つまり王者もいっぱい存在して、リンピオ➪ルード、ルード➪リンピオ…的に随時入れ替わるわけだから、地味な選手が王者に君臨するケース、時期って自然に発生しますよね。
他に以外なところでメヒコ版のブッチャーで知られてるアブドーラ・タンバ。
82年夏頃のゴングにて急浮上してきたタンバをとりあげていた記事があったのですが、そこに当時UWA世界ベビー級王者のカネックがタンバの挑戦をことごとく避けていると記載されてました。
実際に苦手にしていたのかはタンバの映像があまりに少ないために検証しようがないので個人的見解も出しづらいです。
エンリケ・ベラ なんかもカネックは少し苦手にしている毛嫌いがある旨の記述が過去にありましたけども。
特殊な感じではブラソ・デ・プラタが控え室でカネックとケンカになってボコボコにしたらカネックがバッグからピストル出してきてプラタが逃げて勝ち逃げした、なんてエピソードが知られてますが、実際にカネックがプラタを苦手としていたかどうかは不明ですね。
カネックはプラタのお父さんからもプロレスや練習を教わったりしてるので、その息子に深い憎しみとか苦手意識とかはとくに無かったのではないでしょうかね。
同じ大型メキシカンの先輩にあたるティニエブラスに若い頃、可愛がり的にやられたと語ってありましたが早い段階で実力的に圧倒して借りを返してますね。
メヒコにおいてはそれくらいですか…ねぇ。。。